物件選びのチェックポイントと失敗しないための見極め方
- 涼 濱中
- 8月17日
- 読了時間: 4分

賃貸物件探しは、多くの人にとって「人生の節目」に直結する大きなイベントです。家賃、立地、間取りだけでなく、契約条件や生活環境まで、事前に確認すべきことは山ほどあります。しかし、勢いで契約してしまい、「隣人トラブル」「思ったより日当たりが悪い」「意外な維持費」などで後悔するケースも少なくありません。
この記事では、不動産賃貸の専門家として、物件選びの重要ポイントを体系的に解説し、失敗を防ぐための実践的な見極め方をご紹介します。
1. 物件探しの基本ステップ
賃貸物件選びは、以下のステップで進めると効率的です。
条件整理 家賃上限、間取り、立地、通勤時間、ペット可否など、絶対条件と希望条件を分ける。
情報収集 ポータルサイト、不動産会社、地元の掲示板など複数経路から。
現地見学(内見) 最低でも昼と夜の両方でチェック。
条件比較 写真だけで判断せず、契約条件や周辺環境まで比較。
契約内容の確認 重要事項説明を必ず理解し、疑問点は質問。
契約締結 初期費用・引っ越し日・鍵の受け渡しまでスケジュール管理。
2. 家賃・費用面での見極め方
2-1 家賃相場を把握する
同じエリア・築年数・間取りの物件を複数チェックし、相場を把握します。相場より極端に安い場合は「理由」を確認しましょう(例:事故物件、周辺環境に問題、築年数以上の老朽化など)。
2-2 初期費用の内訳
初期費用は家賃の4〜6か月分になることもあります。主な項目は以下の通り。
敷金
礼金
仲介手数料
前家賃
保証料・火災保険料必ず見積書をもらい、不明点は全て質問します。
2-3 更新料・解約違約金
東京都内では更新料1か月分が一般的ですが、エリアによっては不要な場合もあります。短期解約違約金が設定されている場合、1年以内解約で家賃1〜2か月分を請求されることもあります。
3. 立地と周辺環境の確認
3-1 通勤・通学の利便性
実際に通勤・通学時間をシミュレーション。朝ラッシュ時の混雑や遅延状況も確認しましょう。
3-2 生活利便施設
スーパー・コンビニの距離
病院・薬局
郵便局・銀行
公園・公共施設
3-3 治安・騒音
警視庁や自治体の犯罪マップをチェックし、夜間に現地を歩くことをおすすめします。繁華街に近い物件は便利な反面、深夜の騒音や酔客のトラブルがある場合も。
4. 建物・設備のチェックポイント
4-1 建物の構造
RC(鉄筋コンクリート)造:遮音・断熱性能が高い
SRC(鉄骨鉄筋コンクリート)造:さらに耐震性も高い
木造:家賃は安めだが、音漏れや断熱性に注意
4-2 設備の確認
水回り(給湯器・水圧・排水)
コンセントの数と位置
インターネット環境
エアコン・照明の有無
4-3 老朽化の度合い
壁や天井のシミ、床の沈み、ドアの建て付けなどを内見時に必ずチェックします。
5. 契約条件の落とし穴
5-1 特約条項
例えば「ペット不可」でも、契約書の特約で「小型犬のみ可」と記載がある場合もあります。逆に「退去時にクロス全面張替え費用負担」など、借主に不利な条件も隠れていることがあります。
5-2 原状回復の範囲
国土交通省のガイドラインでは、通常使用による経年劣化は借主負担ではありません。しかし契約書で特別な負担を求められるケースもあるため要注意。
6. 内見で見るべき「隠れポイント」
日当たり:午前と午後で光の入り方を確認
匂い:カビ臭や下水臭は要注意
音:上階・隣室・外からの音をチェック
携帯電波:室内の電波状況
7. 入居後のトラブルを防ぐために
入居前に設備の不具合は全て書面で報告
写真や動画で現状を記録
近隣との挨拶は可能な範囲で行い、良好な関係を築く
物件探しは「条件の優先順位付け」と「現地確認」が成功のカギです。費用・立地・建物・契約条件の4つの視点で冷静に判断し、疑問点は必ず解消してから契約しましょう。焦らず、時間をかけて選んだ物件は、きっと長く快適な暮らしを支えてくれるはずです。 私たちS&S.Labo株式会社は、宅地建物取引士の専門知識と、東京都内での豊富な取引実績を活かし、皆さんの不動産に関する疑問や不安を解消するお手伝いをしています。契約に関するご相談はもちろん、物件探しから売買・賃貸のサポートまで、幅広く対応しております。
お困りごとがありましたらS&S.Labo株式会社にお問い合わせください。
Comments