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賃貸借契約の注意点とトラブル

  • 執筆者の写真: 涼 濱中
    涼 濱中
  • 7月12日
  • 読了時間: 4分



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賃貸借契約において特に注意すべき点と、想定ですがトラブル事例についてお話しします。 事例は全て実際に起こったことではございません。 もしも、こんなトラブルが起きてしまったらという想定で書いております

1. 初期費用・退去時の費用

東京都内の賃貸物件では、初期費用が高額になりがちです。

  • 敷金・礼金: 一般的に家賃の1ヶ月分~2ヶ月分が相場です。ただし、近年は敷金・礼金ゼロの物件も増えています。

  • 仲介手数料: 宅地建物取引業法により、上限は家賃の1ヶ月分+消費税と定められています。

  • 前家賃・日割り家賃: 入居する月の家賃を事前に支払います。

  • 火災保険料: 賃貸借契約には火災保険の加入が義務付けられていることがほとんどです。

  • 鍵交換費用: 入居時に鍵を交換する費用です。

また、退去時には「原状回復費用」が問題になることがあります。

【想定事例①】 「敷金礼金ゼロ」の物件は魅力的ですが、退去時に高額なクリーニング費用や原状回復費用を請求されるケースもゼロではありません。国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を参考に、通常の損耗(自然な劣化)は大家さん負担、借り主の故意・過失による損傷は借り主負担、という原則を理解しておくことが重要です。入居

前の写真撮影などで証拠を残しておくと良いでしょう。


2. 更新料問題

東京都では、更新料を徴収する賃貸借契約が一般的です。更新料は、家賃の1ヶ月分が相場ですが、中には2ヶ月分を請求されるケースもあります。

【東京都での事例】 更新の時期になると、更新料の支払いを巡ってトラブルになることがあります。「更新料って本当に払わなきゃいけないの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。更新料は、契約書に明記されており、その金額が社会通念上不当に高額でない限り、有効と判断されることがほとんどです。ただし、更新料がない物件も増えてきているので、契約前にしっかり確認しましょう。


3. 賃貸借契約と民泊

近年、東京都内で問題となっているのが、賃貸物件の「民泊」利用です。

【東京都での事例】 「空いている部屋を旅行者に貸して副収入を得たい」と考えて、賃貸しているマンションの部屋を無断で民泊として利用するケースが見られます。しかし、これは原則として「無断転貸(又貸し)」にあたり、賃貸借契約の重大な違反です。もし大家さんに発覚すれば、契約を解除され、立ち退きを求められる可能性が非常に高いです。さらに、近隣住民への騒音やゴミ問題など、トラブルの原因にもなります。民泊を検討する場合は、必ず大家さんの承諾を得て、旅館業法や住宅宿泊事業法(民泊新法)などの関連法規を遵守する必要があります。


4. 契約書の内容をしっかり確認する

何よりも大切なのは、契約書の内容を隅々までしっかり確認することです。

  • 賃料・共益費・更新料の金額

  • 契約期間・解約予告期間

  • 特約事項(ペット可否、楽器可否、原状回復に関する取り決めなど)

  • 禁止事項(無断転貸、民泊利用など)

  • 修繕義務の範囲

  • 保証会社や連帯保証人の要件

特に「特約事項」は、賃貸借契約において重要な部分です。通常の契約条項に加えて、特別な合意事項が記載されているため、見落としがないように注意しましょう。

【東京都での事例】 「ペット可」の物件だと思って契約したら、「小型犬1匹のみ可」「飼育する場合は敷金1ヶ月分追加」といった特約がついていた、というケースや、退去時に「エアコンのクリーニング費用は借主負担」といった特約があり、予想外の費用が発生した、といった事例があります。契約前に不明な点は、必ず不動産会社や大家さんに確認し、納得した上で契約を結びましょう。


不動産取引は知識と信頼がカギ!

賃貸借と使用貸借、それぞれの契約の性質、存続期間、そして賃貸借契約の終了について、東京都での事例を交えながら解説してきました。

賃貸借は「賃料の支払い」を伴い、借りる人の居住が借地借家法によって手厚く保護される一方で、使用貸借は「無償」であり、貸主の好意に基づくため、借りる人の権利は賃貸借に比べて不安定であるという違いを理解いただけたでしょうか。

特に賃貸借契約においては、「正当事由」の概念や、退去時の費用、更新料など、トラブルになりやすいポイントがいくつか存在します。東京都のように不動産取引が活発な地域では、こうした知識を事前に身につけておくことが、安心して物件を借りたり貸したりするために非常に重要です。

不動産に関する契約は、専門的な知識が必要となる場面が多く、一人で悩みを抱え込むと、予期せぬトラブルに巻き込まれてしまう可能性もあります。

私たちS&S.Labo株式会社は、宅地建物取引士の専門知識と、東京都内での豊富な取引実績を活かし、皆さんの不動産に関する疑問や不安を解消するお手伝いをしています。契約に関するご相談はもちろん、物件探しから売買・賃貸のサポートまで、幅広く対応しております。

お困りごとがありましたらS&S.Labo株式会社にお問い合わせください。

 
 
 

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